• 大山

いーえんの夜はこんな感じ

こんにちは。大山です。


前回の取材でいーえんの夕飯の風景を見学させていただきましたが、またお邪魔して夕飯後の様子も見学させていただきましたので、ご紹介しようと思います。


私がいーえんに着いたのは19時すぎ。

利用者さんは全員夕飯を終えていて、椛山さんたち職員さんも食事を終えていらっしゃいました。

ダイニングテーブルには椛山さんともう一人の職員さん、それから椛山さんと話をしたい利用者さんがいらっしゃいました。


「こんばんは。」


私が入っていくとみなさん歓迎してくださったのが、とてもうれしかったです。

利用者さんのひとりはお茶も出してくださいました。


「夕飯が終わったところですか?」


私の質問に椛山さんは、


「そう。次はみんな8時半に寝る前の薬を飲みにくるから、その準備をしているの。それから明日の準備も」


なるほど。手元には利用者さんの名前が入ったケースとお薬が。

処方されているお薬の量も種類も、利用者さんそれぞれ違います。朝食後、夕食後、寝る前と自分のお薬が管理できないかたもいらっしゃいますので、お薬は職員が管理していて、利用者さんは職員のいるダイニングキッチンまで薬を飲みに来る決まりになっています。



「朝の準備は何をするんですか?」


「朝は忙しいから、なるべく今できることはしておくの」



くらし応援ネットワークの利用者さんのほとんどは、日中も当法人の事業所で仕事をしたり勉強をしたりしてすごします。グループホームでどのように過ごしたか、健康状態はどうだったかを書類にして毎日やりとりすることで、連携をとり、24時間利用者さんを支援しています。

その連絡する書類に記載する体温と血圧は、毎朝利用者さんが自分で測ります。

準備されている用紙に各自が記入し、それをもとに職員さんが書類を記入するシステムになっているのだそうです。

忙しい朝に慌てないために、その書類も準備しておきます。




それから、冷蔵庫の食材を確認して朝ごはんの準備。

明日の朝ごはんは冷凍ハンバーグを乗せたマフィンのようです。

椛山さんは手際よく次から次と仕事を片付けていきますが、それだけに集中してられるわけではありません。

利用者さんが椛山さんと話に来るからです。


ただ椛山さんに話を聞いてほしい方。

頭が痛い、お腹が痛いと体調が悪いことを訴えに来られる方。

こういうものが欲しい、こういうことで困っていると相談される方。


そういう方の話を聞き、時には手を止めて話をしていました。


「どんなことにも答えを出してあげるよう努めているの。ここに私がいるから、どんなことでも言っておいでって気持ちでいる。そういうことを積み重ねていくことで信頼関係を気づければいいと思っているの。

そうしたら、例えばホームのルールを守ってもらいたいと言う時も、こちらの話を聞いてくれたりするのよ。」


体調が悪いということが、額面通りじゃないこともあるそうです。

症状は大したことないんだけど椛山さんに構ってほしいという時など。そんな時はそれを察して話を一生懸命聞きます。大げさに言ってるなとわかっても、それを咎めたりしません。利用者さんが何を求めているのか、それに答えてあげることを大事にしているそうです。


そういう事のひとつなのでしょうか。この日は絵の得意な利用者さんの力作をきれいに台紙に貼る手伝いもされていました。



椛山さんだって、こういう作業が得意なわけじゃないんです。

でも一生懸命絵の寸法を測り、きれいに台紙に貼れるように努めていらっしゃいます。


「こっちの余白が2センチでしょ? こちら側も2センチでしょ? それでここだけなんで斜めになってるの??」


「椛山さんが台紙を切り取られるときに、斜めになってたんですよ。」


「ええ!? ほんとうに? どうして??」


不慣れな作業をされている椛山さんが面白くて、私もついつい写真を撮るだけでなく参加してしまいました。

今度いらっしゃるお客様にプレゼントをしたい。そのための絵を描きあげたならそれを全力で応援する姿を、私は拝見したように思います。




そうこうしている間にも、寝る前の薬を飲む方が全員みえられ、飲んでいかれます。


薬がある方全員が飲み終わって「おやすみなさい」と挨拶されて部屋を出られたら、夜の10時ごろ各部屋を見回りに行きます。

もうすでに寝ている利用者さんもいますので、なるべく音をたてないようにそっと部屋を確認します。

電気がつけっぱなしになっていないか、この時期暖房が暑すぎないかなどに気を配って見回りをされるそうです。

見回りをしたら各部屋を施錠し、グループホームの一日が終わります。

職員さんも仮眠を取り、朝が来るのを静かに待つそうです。

自立を支援するグループホームですから、できることは自分でやるのがモットーですが、やはり障害をお持ちの方のホームですので、できないことも、利用者さん自身では決められないこともたくさんあります。

それにひとつひとつ真摯に応えていく様子を今日は拝見できたように思います。

利用者さんが寝られるまで、職員さんが座っている時間はほとんどありません。仕事や作業のためだけでなく、大きな声で主張できない利用者さんの話を聞くために、傍によって行ったりもするからです。


翌日も日中の事業所でしっかり作業や勉強ができるように、静かに体を休めることができるように、この後も仮眠されている時でも、職員さんの仕事はつきないのだろうなと思いました。