• 大山

ご縁さんのそば打ち体験

こんにちは。大山です。

先日、当法人の事業所のひとつ、「就労移行支援事業所 ご縁」の利用者さんがそば打ちの体験をしてきましたので、その様子を取材させていただきました。


「就労移行支援事業所 ご縁」は、仕事につくための準備をする事業所です。

社会に出て仕事を得ることで安定した収入源を築き自立を目指していくために、毎日利用者さんは勉強したり、老人ホームへの清掃に行って「働くとはどういうことか」を経験したりしています。

その一環で様々な経験をしてもらうイベントも数多くあるのですが、今回のそば打ち体験はそんな活動のひとつです。




まずは先生のご紹介。

名古屋市高畑にある本格手打ちそば「信州屋」さんの店長、後藤さんです。

この先生のお話がとにかく面白くてわかりやすいのです。


「難しいことはなんにもないよ。見ててごらん!」


軽快な口調と何度も飛び出すジョークが面白く、ついついみんなで笑ってしまいました。



さらにお話を聞くのにおやつもありました。

おそばを揚げてあるのだそうです。

先生がお持ちくださって、「食べて! 話聞きながら食べて!」と薦めてくださいます。

これがとてもおいしくて、利用者さんも職員も夢中で食べました。


おやつを頂いている間に先生が、まずはおうどんを打ってくださいます。


「簡単だよ! こうしてまるめてのばして、繰り返すだけ。

見なくてもできるよ!」


えー・・。それは先生が職人さんだからですよー・・・。


「みんなできるよ! やってごらん!」と言われて、利用者のユウジくんが挑戦。


「こうですか?」

「そう! いいよ! うまいね!」


先生に教えていただいているうちに、はじめはたどたどしかったユウジくんの手つきが様になってきました。


「どれくらい薄くまでのばすかは、自分の食べたいうどんの太さだからね。好きな厚みになったらたたんで切るよ。」


まな板を包丁がたたく音がなんとも耳に心地いいです。


「切るだけ。難しくないよ。見なくてもできるよ!」


だからそれは、先生が職人さんだからですって・・・。



「はい、できた! 簡単でしょう。」


確かになんだか簡単にできそうに思えてきました。


「太く切ったらきしめんだし、細く切ったらうどんだよ。」


おうどんの後にお蕎麦も先生が手早く打ってくださいます。

「簡単でしょ?」と繰り返す先生の話術に飲み込まれて、私にもできそう、と思えてきました。

そして「早くやってみたい!」という気持ちにもなってきたところで、いざ実践。


お湯を入れてもらったそば粉と小麦粉を混ぜます。


だんだん固まってきました!

利用者さんも職員も、どんどん夢中になっていきます。会話もあんまりありません。

みんなで先生の説明を聞いて、みんな自分のお蕎麦に集中します。


伸ばします。


「先生の持ってる木の棒がなくてもできるんだよ! これはラップの芯。軽いし家でもできるよ」


ラップの芯でおそばを伸ばしちゃうの? と思いましたが、利用者さんの様子を見ると結構上手に伸ばしていました。

すごいですね、道具も手軽に用意できちゃうんですね。

うすーく伸ばします。

みんな上手!


包丁は本格的なものをお借りしました。

慣れないけれど、ていねいに作業します。


完成!

ホームに持って帰れるように、パックに入れました。

初めてとは思えない作品。こんな感じで、全員ちゃんとお蕎麦が打てました。


お蕎麦を打ち終わったら、いよいよ試食です。


自分で打ったお蕎麦は自分で食べたいので、お昼ご飯にみんなで食べるお蕎麦とおうどんは先生が打ったものをいただきました。

本格的な寸胴のお鍋で、先生がゆがいてくださいます。


めんつゆも先生のお持ちのもの。

おいしくないはずありません!


さらに先生による、お蕎麦の食べ方講座。

おいしいお蕎麦をさらにおいしくいただくために。


そして食べます!



最初はお蕎麦に興味なさそうにしていた人たちも、


「お蕎麦、おいしいね!」


と、箸がすすみます。

普段は唐揚げやチキンナゲットの方が好きな利用者さんたちの前のお皿も、お蕎麦とおうどんがどんどん減っていきました。


自分で作ったものを頂くという体験も貴重ですが、本当の味に触れるという体験もすごく貴重だと思います。

先生のお話が楽しいので作業の説明も楽しく聞けますし、道具もたくさんお貸しくださって、全員がしっかりそば打ちを体験できました。

いろいろな体験をし、いろいろな職業があることを学んで、利用者さんが自分の好きなものや自分に合っているものを見つけられたらいいなぁと思います。


利用者さんはこの後、一日の自分の行動を振り返ってまとめる「振り返り表」を書きましたので、そこに書かれた感想をご紹介します。


「楽しかった!」

「初めて蕎麦を打ち、貴重な体験ができた」

「またやってみたい!」

「上手にできた!」


何人かの方は、蕎麦打ちの手順を詳しく書いていたり、「今度はうどんを打ちたい」と書いていました。

話だけではわからない楽しさを体験する機会を、ご縁では今後も企画する予定です。 

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